ストリーム株・相場操縦事件で、安愚楽牧場の元常務執行役員「佐戸康高」が逮捕!
2011年8月に破たんが発覚し、代表取締役の三ケ尻久美子らが特定商品預託法違反に問われた安愚楽牧場事件で、安愚楽牧場の元常務執行役員「佐戸康高」が、2017年10月17日、警視庁に、逮捕されました。
容疑は、金融商品取引法違反(相場操縦)で、他の既に逮捕されている4人と共謀し、平成26年2月中旬ごろ、東証マザーズ上場のインターネット通販会社「株式会社ストリーム」(東京都港区)の直前の株価を上回る価格で連続して注文を出す「買い上がり」などの手口で、株価を不正につり上げたとされています。
ストリーム社の株価は26年1月には100円弱だったが、8月には500円台に急騰していました。
僕が弁護団長をつとめる全国安愚楽牧場被害対策弁護団では、昨年6月、安愚楽牧場の違法な勧誘に関わったとして、他の関与者とともに、佐戸康高容疑者らに対し、約2億円の損害賠償を求めて、東京地裁に対し訴訟を提起していたところでした。
訴状では、佐戸康高容疑者について 「被告エコ・コンストラクション株式会社の従業員であり、平成23年6月25日以降、安愚楽牧場に経営コンサルタントとして派遣され、同社においては、常務執行役員の地位にあった者である。」としていました。
今回の事件は、安愚楽牧場の破たん事件でも暗躍した朝堂院グループ=松浦グループの、朝堂院大覚こと松浦良右の事務所への、2016年10月13日の警視庁と証券取引等監視委員会による家宅捜索から捜査が開始されました。
警視庁による全容の解明を強く期待します。
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以下いずれも下線は紀藤が付しています。■[参考記事]
・「ストリーム」相場操縦事件 5人目を逮捕 金商法違反容疑で警視庁=産経新聞2017.10.17 20:03更新
東証マザーズ上場のインターネット通販会社「ストリーム」(東京都港区)の株価が不正につり上げられたとされる株価操縦事件で、警視庁捜査2課などは17日、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で、シンガポール在住の会社役員、佐戸康高容疑者(58)を逮捕した。捜査2課は認否を明らかにしていない。
この事件をめぐる逮捕者は5人目。佐戸容疑者らは株価を不正につり上げた後高値で売り抜けて利益を上げていたとみられ、捜査2課は5人の役割や資金の流れなどを調べている。
逮捕容疑は、平成26年2月中旬ごろ、共謀してストリーム社の直前の株価を上回る価格で連続して注文を出す「買い上がり」などの手口で、株価を不正につり上げたとされる。ストリーム社の株価は26年1月には100円弱だったが、8月には500円台に急騰していた。
■[事件の経緯-参考記事等]
・2016年10月13日の家宅捜索について→ストリーム社の発表→2016.10.13 警視庁および証券取引等監視委員会による強制捜査について (PDFファイル)
・最初の3人の逮捕のニュース→警視庁:「仕手筋」ら3人逮捕 株価不正つり上げ容疑=毎日新聞2017年10月12日 23時28分(最終更新 10月13日 00時36分)
警視庁捜査2課は12日、富山市の自称会社顧問、笹尾明孝(あきのり)容疑者(64)ら3人を金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いで逮捕した。・・・他に逮捕されたのは大阪市の自称コンサルタント、本多俊郎(51)と住所不定、無職、高橋利典(69)の両容疑者。笹尾容疑者らは証券業界では「仕手筋」として知られていた。
・4人目の逮捕のニュース→ネット通販会社株価操縦事件、新たに容疑の会社役員逮捕 事前の取材で関与否定=産経新聞2017.10.15 17:13更新
警視庁捜査2課は15日、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で、新たに港区の会社役員、松浦正親容疑者(45)を逮捕した。・・・捜査2課はこれまで、同容疑で高橋利典容疑者(69)ら3人を逮捕。ほかにも関与した人物がいるとみて、それぞれの役割分担などを調べている。
・6人目の逮捕のニュース→「ストリーム」株価操縦容疑 6人目を逮捕=産経新聞2017.10.18 17:46
警視庁捜査2課などは18日、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で、練馬区早宮、会社員、四方啓二容疑者(46)を逮捕した。・・・・この事件をめぐる逮捕者は6人目。
・ほかに逮捕状が出ている容疑者→マザーズ上場「大物中国人経営者」に株価操縦疑惑で逮捕状 台頭する「新華商」の遵法意識は… 2017/10/19 伊藤 博敏
マザーズに上場するインターネット通販のストリームが、株価操縦事件に揺れている。警視庁捜査2課が強制捜査に乗り出し、現在、容疑者逮捕が続いているが、創業者オーナーの劉海涛前会長(49)も関与したと目され、逮捕状を出されている。・・・・・
・劉海涛前会長に関する株式会社ストリーム STREAMの発表
2017-10-17 | 取締役の辞任に関するお知らせ | |
2017-10-13 | 代表取締役の異動に関するお知らせ |
2017.10.13 | 本日の一部報道について (PDFファイル) |
■安愚楽牧場事件と、朝堂院グループ=松浦グループとの関係については↓
・反社に消えた?投資マネー 「最後のフィクサー」が「東芝は事件にせず、中小零細を土足で踏み荒らす」と捜査批判=産経新聞2016.10.27 08:00更新
ストリームの役員や株主をたどっていくと、ほかにも刑事事件と関連する企業が出てくる。こうした一連の企業群が、同じ反社会的勢力の餌食になった可能性もあるからだ。例えば、ストリームの社長が役員を務める別の企業は過去に粉飾決算で金融庁の処分を受けている。さらに大株主には、戦後最大級の資金を集めて破綻し、捜査2課に経営陣が摘発された安愚楽牧場(栃木県)の関連会社の役員の名前が現れる。ストリームの役員が経営陣に参画する別の企業も金融庁の処分を受けている。
ストリーム自体も24年に東京国税局から約1億5千万円の所得隠しを指摘されたほか、同年に金融庁から有価証券報告書の虚偽記載で課徴金納付命令を受けている。=下線は紀藤→=同記事の4頁目
・別の記事→安愚楽牧場事件と、朝堂院グループ=松浦グループとの関係→「ストリーム株価操縦」3人組が本星 仕手戦は創業者の持ち株も使い複数の手口で展開されたが、捉えどころがなく、まさに魑魅魍魎=FACTA2017年6月号 BUSINESS
仕手戦はストリームの創業者である劉海涛社長の持ち株も使い複数の手口で展開された模様だが、中心にいたとされるのは3人。大分県でタクシー会社を経営していたこともある松浦正親氏と山一證券出身の佐戸康高氏、それにかつて政治団体「法曹政治連盟」に出入りしていた四方啓二氏である。“フィクサー”の異名もとる朝堂院大覚氏(本名・松浦良右)の子息、松浦大助氏に連なるグループとかねてから目されてきた面々だ。 関係者の周辺ではこれまでも不穏な動きが取り沙汰されてきた。和牛預託商法で一般投資家から巨額の出資金を集め2011年に破綻した安愚楽牧場や、官公庁案件を相次ぎ獲得しながら昨年4月に破産した新電力事業者の日本ロジテック協同組合が代表例。ベストセラー『住友銀行秘史』を書いた元楽天副社長の國重惇史氏が昨年末まで社長を務めていたリミックスポイントも関係先と噂される。
■このブログ内=但し別の事件での逮捕
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