マスコミの"誤報”問題を考える-朝日新聞、佐村河内、ASKAまで =2014年9月24日修正
朝日新聞の誤報問題が世間を賑わせていますが、マスコミは、期せずして誤報する場合もあります。
誤報は、客観的には「嘘」ですが、嘘にも、当然に、故意のものから過失のものまで、過失も「重い」ものから「軽い」ものまで、様々なものがあり得ます。
故意の誤報も、記者のやらせ報道は故意の誤報の一つですが、マスコミという会社自体から見れば、通常は、過失の誤報になります。
現場で、マスコミとかかわり、また報道被害の問題に携わる弁護士としては、
問題は、個々の誤報の性質や誤報に至る経過=事実認定であり、そこが、とても気になります。
ここで、例として、引用するのは、サンデー毎日の2013年7月7日号の目次です。昨年のものです。
今となっては、びっくりする記事が二つ出ています。
ASKAと、佐村河内氏の記事です。本当は中身もUPしたいところですが、時間もないので、今回は控えます。
さて、この記事が出た後、
ASKAの薬物使用が発覚するんですが、そのきっかけを作ったのは、週刊文春が2013年8月8日号(8月1日発売)「シャブ&飛鳥の衝撃 飛鳥涼は「覚せい剤吸引ビデオ」で暴力団に脅されていた!」という記事⇒チャゲアス飛鳥が『覚せい剤吸引ビデオ』で脅迫されていた!-週刊文春WEB; 2013年7月31日です。
さらにASKAの逮捕は、2014年5月18日。
覚醒剤と合成麻薬MDMAの使用で「懲役3年、執行猶予4年」の有罪判決を受けたのは、今日2014年9月12日(⇒ASKA被告判決 「大切なことは何なのか、一から考え直して」裁判官が説諭 (産経新聞) 産経新聞 9月12日(金)23時0分配信 - Yahoo!ニュース)
です。
佐村河内氏の嘘が発覚するきっかけとなったのは、同じ週刊文春の2014年2月13日号(2014年2月6日発売)「驚愕スクープ 全聾の作曲家はペテン師だった!」という記事⇒「現代のベートーベン」佐村河内守氏のゴーストライターが語った! | スクープ速報 - 週刊文春WEB
2014.02.05 18:00、
佐村河内氏が、自らの嘘を認める記者会見を開いたのは、2014年3月7日です⇒佐村河内氏「私のうそで迷惑かけた」 新垣さんに反論も:朝日新聞デジタル-2014年3月7日18時32分
この問題については、たまたま文春が、スクープを連発していますが、文春が誤報をしないか、ということで言えば、当然にマスコミである以上、期せずしての「誤報」はあります。
そして文春の報道の前には、疑惑報道を、別のメディアがする前打ち報道もあります。
ASKA氏の場合⇒東京スポーツなど。
佐村河内氏の場合⇒新潮45など。
必要なのは、多少誤報はあっても、国民全体から見れば、それを暴いていく複数メディアの存在への許容性、マスメディアの多様性への包容力(この点、大手新聞や放送メディアと異なり、雑誌やスポーツ新聞の表現の自由を馬鹿にする風潮があるのも気になります)、つまりは表現の自由の重要性への理解です。
表現の自由は、単独のメディアの報道の自由も当然に指しますが、真実に近づく、歴史の英知として、国民全体に認められたものです。
ということで、「誤報」問題は、現場記者のリテラシー、会社としてのリテラシー、読者としての国民のリテラシーにかかわる問題ともいえます。
吉田調書等は、朝日新聞が最初にこの問題を報じなければ、その公開は、10年以上遅れたと思います。
調書は、原発事故を考えるうえでの、一級の資料の一つであり、我々の税金で集めた資料です。
この時期に公開されたことは、原発訴訟に関わるものとして、とにかく結果としては、本当に良かったと思いますし、この点は、国民、そして日本という国に、大きく貢献したと思います。
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