昨年2013年5月、米国のDefense Distributedという団体が、3Dプリンターで作った拳銃「Liberator」の発砲に世界で初めて成功し、米国では、金属探知機を通らない銃をどう規制していくかの論争が、再度活発化している。
→米上院、プラスチック銃規制法に3Dプリント銃への対策強化を盛り込まず 2013/12/12
“3Dプリンターで銃製造”映像を公開 米 投稿者 samthavasa 公開日: 2013年05月09日
今回、米国で、世界初の3Dプリンターでの発砲可能な銃器の製造から、その後1年の時を経て、日本で初の逮捕者が出ることになった。
現時点では、銃刀法違反による逮捕だが、本来なら、より重い武器等製造法違反に問われる可能性が高い事件だ。
3Dプリンターに対しては、今回の銃器の製造だけでなく、知られずに合鍵の製造ができるなど、場合によっては望ましくないものまで製造できるという問題だけでなく、知的財産権の保護などの問題も生じており、このまままったくの野放しの状態でよいのか、少なくとも製造者の特定など、トレーサビリティを付ける必要はないのか、など、今後、世界中で議論されることになるのではないか、今、まさに「カセットテープ」が商用化された時期と同様の、黎明期にあるように思われる。
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参考記事⇒3Dプリンターの銃所持、大学職員の男を逮捕 (読売新聞) 読売新聞 5月8日(木)9時45分配信
3D(3次元)プリンターで製造されたとみられ、殺傷能力のある樹脂製の拳銃を所持したとして、神奈川県警は8日、川崎市高津区に住む20歳代の大学職員の男を、銃刀法違反容疑で逮捕した。
県警は既に銃を押収しており、鑑定で殺傷能力があると確認したという。
県警によると、3Dプリンターで製造された立体の構造物(3Dプリント)とみられる銃が国内で押収されたのは初めて。
捜査関係者によると、男は4月中旬、自宅で3Dプリントとみられる銃2丁を所持した疑いが持たれている。県警は同月、男の自宅から5丁を押収。県警科学捜査研究所で鑑定し、このうち2丁は弾丸を発射でき、殺傷能力があると判断した。適合する弾丸は見つかっていない。
銃押収の際、県警は、男の自宅に3Dプリンターがあるのを確認。男は、この時の事情聴取に対し、「自分が作ったことは間違いないが、違法とは思っていなかった」などと話したといい、県警でくわしい経緯を調べる。
県警は今年に入り、男が動画投稿サイトに、自ら製造したとして、3Dプリントとみられる銃と、基にした設計図の動画を投稿しているのを知り、捜査を進めていた。銃の設計図は、男が海外のサイトからダウンロードしたと県警はみている。
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最終更新:5月8日(木)9時45分
□続報
「3Dプリンター」で銃作製・所持容疑、大学職員を逮捕 TBS系(JNN) 5月8日(木)10時51分配信 今なら映像が見れます。
実物そっくりの立体を作る「3Dプリンター」を使い、殺傷能力のある銃を作ったとして、神奈川県の大学職員の男が逮捕されました。男は世界で初めて3Dプリンターで回転式拳銃を作ったとしてネット上に拳銃の写真や動画を公開していました。勤務先の大学前からの報告です。
「男が勤務する湘南工科大学前です。夢の技術として注目される3Dプリンターを使って銃を作っていたのは、大学側によりますと、この大学に勤務する27歳の技術職員の男です」(記者)
銃刀法違反の疑いで逮捕されたのは、川崎市に住む湘南工科大学の職員・居村佳知容疑者(27)です。居村容疑者は3Dプリンターで殺傷能力のある銃を2丁作製し、自宅に所持していた疑いが持たれています。
警察は先月、居村容疑者の自宅を捜索、3Dプリンターで製作した銃など8丁を押収し、鑑定の結果、そのうち2丁に殺傷能力が認められたということです。
警察によりますと、銃はプラスチックの樹脂で作られていて、実弾などの弾丸は見つかってないということです。3Dプリンターで銃を作製した人物が摘発されたのは、全国で初めてだということです。
「弱い人、女の人などは特に、武道をやっても男の人に銃でもない限りは勝てるわけない。銃を持つべきだと(居村容疑者は)言っていた」(居村容疑者の父親)
居村容疑者は取り調べに対し、「警察が拳銃と認定するのなら仕方ない」「3Dプリンターは自分で組み立てた」などと話しているということです。(08日11:23).
最終更新:5月8日(木)12時0分


{参考条文}
・銃砲刀剣類所持等取締法.
=「銃刀法」と略称されることが多い。
第二条 この法律において「銃砲」とは、けん銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲及び空気銃(圧縮した気体を使用して弾丸を発射する機能を有する銃のうち、内閣府令で定めるところにより測定した弾丸の運動エネルギーの値が、人の生命に危険を及ぼし得るものとして内閣府令で定める値以上となるものをいう。以下同じ。)をいう。
第三条 何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、銃砲又は刀剣類を所持してはならない。
(以下略)
第三十一条の三
第三条第一項の規定に違反してけん銃等を所持した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。この場合において、当該けん銃等の数が二以上であるときは、一年以上十五年以下の懲役に処する。
2
前項の違反行為をした者で、当該違反行為に係るけん銃等を、当該けん銃等に適合する実包又は当該けん銃等に適合する金属性弾丸及び火薬と共に携帯し、運搬し、又は保管したものは、三年以上の有期懲役に処する。
・武器等製造法.
第二条 この法律において「武器」とは、次に掲げる物をいう。
一
銃砲(産業、娯楽、スポーツ又は救命の用に供するものを除く。以下同じ。)
三
爆発物(破壊、燃焼若しくは殺傷又は発光若しくは発煙のために使用され、かつ、信管により作用する物であつて、産業、娯楽、スポーツ又は救命の用に供するもの以外のものをいい、銃砲弾、
対人地雷の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律 (平成十年法律第百十六号)
第二条 に規定する対人地雷及びクラスター弾等を除く。以下同じ。)
四
爆発物を投下し、又は発射する機械器具であつて、政令で定めるもの
五
前各号に掲げる物に類する機械器具であつて、政令で定めるもの
六
専ら前各号に掲げる物に使用される部品であつて、政令で定めるもの
2
この法律において「猟銃等」とは、左に掲げる物をいう。
五
空気銃(金属性弾丸を発射するものをいい、圧縮ガスを使用するものを含む。)
(製造の許可)
第三条 武器の製造(改造及び修理を含む。以下同じ。)の事業を行おうとする者は、工場又は事業場ごとに、その製造をする武器の種類を定めて、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
第四条
武器の製造は、前条の許可を受けた者(以下「武器製造事業者」という。)でなければ、行つてはならない。但し、試験的に製造をする場合その他経済産業省令で定める場合において、経済産業大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
(略)
第三十一条
第四条の規定に違反して銃砲を製造した者は、三年以上の有期懲役に処する。
2
営利の目的で前項の違反行為をした者は、無期若しくは五年以上の有期懲役又は無期若しくは五年以上の有期懲役及び三千万円以下の罰金に処する。
3
前二項の未遂罪は、罰する。
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