原発は日本では無理!>NHKも報ずるカルデラ噴火(破局噴火)の恐怖=「そなえる 防災|コラム|カルデラ噴火! 生き延びるすべはあるか?」
日本列島に住む以上、地震や噴火はもうあきらめるしかありませんが、やはり原発は人災です。地震・火山列島の日本列島では無理ですね。
しかも、これは公共放送(事実上の国営放送)のNHKのホームページに現在公開されている、火山学者として、日本の重鎮中の重鎮である藤井敏嗣東大名誉教授=気象庁の火山噴火予知連絡会会長の論考です。
ちなみにカルデラ噴火の中でも、規模の大きいものは、破局噴火とも呼ばれていますが、そもそもカルデラ噴火自体が規模が大きいものですから、社会的な用語例としては、破局噴火とほとんど同義で使用され、破局噴火の定義自体は確定的なものではありません。⇒wikiの解説=破局噴火
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執筆者
藤井 敏嗣
東大名誉教授 火山噴火予知連絡会会長
「これまで平均6,000年間隔で起こっていたカルデラ噴火が、最近7,300年間は発生していません。カルデラ噴火はもはや、いつ起こっても不思議がない現象なのです。その規模にもよりますが、一度、カルデラ噴火が起こると、その周囲100~200kmの範囲は火砕流で覆われます。火砕流の速度は時速100kmを超えるため、その地域は数時間以内に数100℃以上の高温の火砕流に襲われ、壊滅状態となるのは避けられません。もし、過去と同じようなカルデラ噴火が現代に発生すると、発生場所によっては、数10万~数100万人の犠牲者が発生するといわれます。
では、火砕流の到達範囲外ならば安心? というと、そうではありません。
南九州で、このような噴火が発生した場合、10cm以上の厚さに火山灰が降り積もる地域は関東以北にまで及び、この領域ではあらゆる農作物は枯死してしまいます。さらに火山灰が数10cm以上の厚さまで降り積もった地域では、灰の重みで建物の屋根が落ち、航空路を含むすべての交通網はまひ状態に陥り、物流も人の移動も困難になると予測されます。貯水池や水道浄化池では火山灰のために取水不可能となり、広域で断水状態が続き、また送電線の断線、電柱などのがいしに降り積もった火山灰によるショートで大停電が起こります。このように、断水や商用電源の断絶が起これば、原子力発電所の甚大な事故につながる可能性があることは、福島第一原発の事故を見れば明らかといわざるを得ません。」
↓詳しくは、全文
NHK そなえる 防災|コラム|第5回 カルデラ噴火! 生き延びるすべはあるか? (2013年3月29日 更新)
=この論考を、読めば読むほど、生き残るすべはない、気がしてきます。私たち日本人は、自然に生かされていると、強く感じさせられます。
―なんと阿蘇山の火砕流は、僕の故郷の宇部市にも及んでいます。
―鬼界カルデラの噴火について
「今からおよそ7,300年前、鹿児島市の南方およそ100kmの島で激しい噴火が発生し、島の大部分が失われて海底に巨大なカルデラが形成されました。放出されたマグマは100立方kmを超えます。当時の島の一部は、現在でも薩摩硫黄島などで確認することができます。この噴火によって発生した火砕流の一部は海上を走り、大隅半島や薩摩半島にまで上陸。また、海中に突入した火砕流の一部は大津波を発生させ、その痕跡は長崎県島原半島で確認できます。
成層圏にまで到達した巨大な噴煙を構成する火山灰は、途中で火山灰を降下させながら偏西風に流され東北地方にまで達しました。この火山灰はアカホヤ火山灰と呼ばれ、関東地方でも10cm程度、大阪・神戸付近では20cm近くの厚さまで降り積もりました(図2)。この火山灰は今でも各地で確認できます。
活火山のない四国も厚い火山灰で覆われ、南九州から四国にかけて生活していた縄文人は死滅するか、食料を求めて火山灰のない地域に移動し、1,000年近く無人の地となったようです。というのも、この火山灰層の上下から発見される縄文遺跡の土器の様式が全く異なっているからです。このように、活火山の無い四国や近畿、中国地方東部であっても、南九州で大規模な火山活動が起これば、大変な火山災害に襲われることがあるのです。」
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ちなみに鹿児島の川内原発の位置図
=「川内原発再稼働反対のたたかい」鹿児島2区の補選結果をどう見るか : 小坂正則氏のブログ 2014年 04月 28日から
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[ほか参考]
■今週木曜日(6月4日)発売の週刊文春2015年6月11日号 | 最新号 - 週刊文春WEB
2015.06.03 18:00
日本の地下でいま何が起こっているのか?
緊急大特集
首都直下地震と
破局噴火に備えよ!
「3・11後、地殻が引っ張られ“爆発リスク”が高まっている」
マグマ学の権威 巽 好幸(神戸大教授)
「30年以内に7割」死者2万3千人 被害総額95兆円 政府想定シナリオ
高層ビル エレベーター 地下鉄… 閉じ込められたらどうする?
さあ再確認! 巨大地震を生き延びるための防災グッズリスト最新版
「異常震域」の恐怖 緊急地震速報はなぜ鳴らなかったのか?
■話題は違いますが、今注目の「油事件」の記事
-寺社に「お清めの油」をまいた米在住カルト産婦人科医の正体-
=紀藤のコメントが掲載されています。
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