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2011.04.01

東京電力にモラルハザードを生んだ要因 原発基礎資料7 原子力損害賠償制度の基礎資料 #jishin #jisin #genpatsu #fukushima

The reason why The Tokyo Electric Power Company is in moral hazard of opereating Fukushima daiichi nuclear Plant

今回の原発事故の背景について、

東京電力が、津波予測を過小に評価した事の背景には、何かあっても国が守ってくれるというモラルハザードがあったことは否めないと思います。

本来なら今回の原発事故だって、東京電力が自らの負担で復旧しなければならないのに、国と地方自治体におんぶにだっこの状態です。

ですから僕は安易な東京電力の国家管理化、公金投入には反対です。

これは、新たなモラルハザードを生む危険があります。

この点、菅直人首相が、今日2010年4月1日、トーンを変えた発言を行ったことは、重要だと思います。

⇒東電「民間事業者で」=首相、前言を修正 http://t.co/RP4nnL5

むしろ今は、国家的危機に瀕して、国民の生命身体の安全をはかるためには、復旧面に限っては、迅速な、国家管理化が必要です。

東京電力の出してくる計測データ自体がくるっているという事実さえあるわけですから、これは、迅速さが求められています。

そして最終的に、国が復旧のために負担した費用も、東京電力を解体してでも、持ってもらわないといけません。

今国や自治体が、出している費用も、我々の税金から出ていることを忘れてはなりません。


平成15年4月10日の文部科学省の「原子力損害の賠償制度について」と題する資料 PDFには、はっきりと

「原子炉の運転等による原子力損害につき、無過失・無限の賠償責任を原子力事業者に集中(*異常に巨大な天災地変及び社会的動乱によるものは免責。)。」( なお今回の地震が「異常に巨大な天災地変」でないことは、もはや政府見解と言っていいと思います。)としながらも、

賠償措置額を超えた原子力損害が発生した場合は、国会の議決により政府に属せられた権限の範囲内で政府が必要な援助」とあります。


なお前提となっている法律は、

原子力損害の賠償に関する法律 (昭和三十六年六月十七日法律第百四十七号)です。

抜粋:

(無過失責任、責任の集中等) 第三条  原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。

(国の措置)
第十六条  政府は、原子力損害が生じた場合において、原子力事業者(外国原子力船に係る原子力事業者を除く。)が第三条の規定により損害を賠償する責めに任ずべき額が賠償措置額をこえ、かつ、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、原子力事業者に対し、原子力事業者が損害を賠償するために必要な援助を行なうものとする。
2  前項の援助は、国会の議決により政府に属させられた権限の範囲内において行なうものとする。

第十七条  政府は、第三条第一項ただし書の場合又は第七条の二第二項の原子力損害で同項に規定する額をこえると認められるものが生じた場合においては、被災者の救助及び被害の拡大の防止のため必要な措置を講ずるようにするものとする。


[参考]→
原子力損害賠償補償契約に関する法律 (昭和三十六年六月十七日法律第百四十八号)

原子力損害賠償制度の在り方に関する検討会:文部科学省.
 

原子力損害賠償制度の在り方に関する検討会構成員
氏名 現職

天野 徹 独立行政法人科学技術振興機構審議役
伊藤 聡子 フリーキャスター
岡本 孝司 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授
吉川 肇子 慶應義塾大学商学部准教授
柴田 洋二 社団法人日本電機工業会原子力部長
道垣内 正人 早稲田大学大学院法務研究科教授 弁護士
野村 豊弘 学習院大学法学部教授
野村 正之 独立行政法人日本原子力研究開発機構特別顧問
原 徹 日本原子力保険プール専務理事
廣江 譲 電気事業連合会理事・事務局長
藤田 友敬 東京大学大学院法学政治学研究科教授
村上 達也 東海村長
四元 弘子 弁護士

計13名

以下の有識者を顧問として、助言を求める。 氏名 現職
下山 俊次 日本原子力発電株式会社参与
谷川 久 日本エネルギー法研究所常務理事・所長


この検討会の第1回目平成20年6月6日(金曜日)10時〜12時に配布された資料

資料1−4 我が国の原子力損害賠償制度の概要 PDF がわかりやすい。


7回の会議を経て、下記報告書が取りまとめられた。
原子力損害賠償制度の在り方に関する検討会 第1次報告書 平成20年12月15日 PDF

1ページ:

原子力損害賠償制度の下では、原子力施設の設置許可を受けた原子力事業者が自らの事業遂行に伴って発生した原子力損害について、故意・過失の有無を問わず集中的に賠償責任を負うとともに、原子力事業者は基礎的な賠償原資をあらかじめ確保するため、民間の責任保険の附補と政府補償契約の締結による損害賠償措置を講じておくことが義務付けられている。更に、賠償措置額を超える賠償が必要となり、かつ原子力事業者に十分な資力が無い場合にも被害者の救済に遺漏が無いよう、国による原子力事業者に対する援助の仕組みが設けられるとともに、被害者と原子力事業者の間等で賠償について紛争が生じた場合において専門的見地から和解の仲介を行うために、必要な場合に原子力損害賠償紛争審査会を設置し得ることとされている。」


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以下最近の僕のTWEET


2011年03月29日(火) :

但し安易な国有化はモラルハザードを起こす危険性がある。どうせ破たんしても救済されるなら経費使っちゃえとか・・国民は注視しすべき。http://t.co/TpqOttt東電の国有化案浮上、政府内には原発事業切り離す会社分割案も #jishin #jisin #genpatsu
posted at 18:35:13

たった1回の原発事故で東京電力が破たん。しかも事前に想定できた事実。他の電力会社もリスクを考えれば直ちに原発の停止を検討すべき。 http://t.co/TpqOttt東電の国有化案浮上、政府内には原発事業切り離す会社分割案も #jishin #jisin #genpatsu


2011年04月01日(金) :

東電←保安院が苦言←安全委が苦言 滑稽な連鎖。加えて日本←米国が苦言。今、日本政府が出す情報を世界各国が信用しなくなっている。福島第1原発:保安院から報告遅い」安全委が苦言 http://bit.ly/efLGSf #jishin #jisin #genpatsu
posted at 22:00:57

東電の破たんの件は、大門議員が言っていることが全く正しいと思う。⇒原発事故の保証責任 まず東電が内部留保2兆円を/28日の参院予算委員会 参院予算委 大門実紀史議員質問 http://bit.ly/he9lsR #jishin #jisin #genpatsu 
posted at 21:53:38

そりゃそうです。安易に国が支援するとなるとモラルハザードMHを生じます。しかも東電の今回の事故は何かあっても国が補償してくれるというMHが原因という感が否めません。東電「民間事業者で」=首相、前言を修正 http://t.co/RP4nnL5 #jishin #genpatsu
posted at 21:46:28

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