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2018.10.06

スルガ銀行に対する金融庁の処分(2018年10月5日)に対するスルガ銀行・スマートデイズ被害弁護団の声明など

2018年10月5日付けのスルガ銀行に対する金融庁の処分を受けて、

スルガ銀行・スマートデイズ被害弁護団の「声明」を、弁護団ホームぺージにアップしました。⇒http://suruga-smart-bengodan.com/


今回、金融庁は、「銀行法第26条第1項に基づく命令」として、

(1)平成30年10月12日(金)から平成31年4月12日(金)までの間、新規の投資用不動産融資を停止すること。  また、自らの居住に当てる部分が建物全体の50%を下回る新規の住宅ローンについても同様に停止すること。 (2)上記(1)の期間において、当行の役職員が融資業務や法令等遵守に関して銀行員として備えるべき知見を身につけ、健全な企業文化を醸成するため、全ての役職員に対して研修を行うこと。その際、各役職員が少なくとも一定期間通常業務から完全に離れ当該研修に専念することにより、その徹底を図ること。 (3)健全かつ適切な業務運営を確保するため、以下を実行すること。

① 今回の処分を踏まえた経営責任の明確化(厳正な判断が期待できる社外の第三者による客観的な検証体制の構築及び責任追及を含む)

② 法令等遵守、顧客保護及び顧客本位の業務運営態勢の確立(当局への正確な報告の実施にかかるものや過去の不正行為等に関する必要な実態把握を含む)と全行的な意識の向上及び健全な企業文化の醸成

③ 反社会的勢力の排除に係る管理態勢、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の確立

④ 融資審査管理を含む信用リスク管理態勢及び内部監査態勢の確立

⑤ 当行の営業用不動産の所有・管理や当行の株式の保有等を行い、創業家の一定の影響下にある企業群(ファミリー企業)との取引を適切に管理する態勢の確立

⑥ シェアハウス向け融資及びその他投資用不動産融資に関して、金利引き下げ、返済条件見直し、金融ADR等を活用した元本の一部カットなど、個々の債務者に対して適切な対応を行うための態勢の確立

⑦ 上記を着実に実行し、今後、持続可能なビジネスモデルを構築するための経営管理態勢の抜本的強化

(4)上記(3)に係る業務の改善計画を平成30年11月末までに提出し、直ちに実行すること。

(5)上記(4)の改善計画について、当該計画の実施完了までの間、3ヶ月毎の進捗及び改善状況を翌月15日までに報告すること(初回報告基準日を平成30年12月末とする)。

をスルガ銀行に「命令」しました。

「命令」というのがみそです。

命令に違反すれば犯罪です。銀行法第62条は「二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金」を定めています。

金融庁は、「⑦ 上記を着実に実行し、今後、持続可能なビジネスモデルを構築するための経営管理態勢の抜本的強化 (4)上記(3)に係る業務の改善計画を平成30年11月末までに提出し、直ちに実行すること。」を求め、「⑥ シェアハウス向け融資及びその他投資用不動産融資に関して、金利引き下げ、返済条件見直し、金融ADR等を活用した元本の一部カットなど、個々の債務者に対して適切な対応を行うための態勢の確立 」がその内容に入っています。

以上の金融庁の処分に対して、スルガ銀行が掲げる対応はあまりにお粗末で、危機意識が欠落しています。

(1)ガバナンス体制刷新のための機構改革、とか(2)企業文化・ガバナンス改革委員会による取締役会への勧告・提言・助言等の実施、とか(3)シェアハウス等顧客対応室によるお客さま支援、(4) 経営陣の刷新ならびに新組織体制の構築、(5)法的責任の追及、(6)不正に関与した従業員および監督責任者等の処分、など、内容が空虚で、欺瞞性すら感じます。

特に、(3)シェアハウス等顧客対応室によるお客さま支援では、「2018年6月28日、「シェアハウス等顧客対応室j を設置し、現在62名の専従職員がお客さまの置かれた個々の状況に応じてきめ細かく、貸出金利の引き下げ、元金据え置きなどの対応をさせていただいております。これまでに直接交渉可能なシェアハウス"オーナーのお客さまについて全体の約9割のお客さまと面談を実施し、うち約7割以上のお客さまについて金利・返済方法等の条件変更を実施させていただきました。今後もお客さまの状況に応じて、きめ細かく対応してまいります。また、金融機関として取り得るあらゆる選択肢について踏み込んだ検討を行ない、必要に応じて金融ADRや民事調停等の手続を利用し、元本債権を一部放棄するなど、当社においても相応の負担に応じることとしております。」としている部分は、あまりにも欺瞞的です。「きめ細かく対応」という言葉は嘘とも言えます。

なぜなら当弁護団が依頼する270名の被害者との交渉の一切を拒否していること自体「きめ細かく対応」ではないうえ、270名との交渉を拒否していることから、「約9割のお客さまと面談を実施」できるはずもないからです。

これは日本語的に「これまでに直接交渉可能なシェアハウス"オーナーのお客さまについて」が、9割と7割にかかる文章というほかなく、いかにも、スルガ銀行が、きちんと被害者交渉をしているかのように見せる「詭弁」です。

そもそも弁護団に依頼した案件について、スルガ銀行が、交渉を拒否する姿勢こそが、「お客さま支援」からは程遠い対応です。

さらに金融庁から

「取締役会は、特定の役職員に営業方針や施策を任せきりとなり、その内容や結果だけでなく自行の貸出ポートフォリオの構造すら把握せず、適切に監督機能を果たさないなど、経営管理(ガバナンス)に問題があったことも、問題発生の要因と認められる。」

とまで指摘されているのに、有国社長以下、当時の役員であった者5名を、そのまま温存させ、彼らは、辞任さえしていません。

彼らにスルガ銀行のガバナンスが、「抜本的」に改善できるはずもありませんし、

スルガ銀行は、すべてのシェアハウス案件(被害者の救済)の処理に、もう逃げることはできません。金融庁は「(4)上記(3)に係る業務の改善計画を平成30年11月末までに提出し、直ちに実行すること。 を求めています。

期限は11月末です。

スルガ銀行は、当弁護団の依頼者らの事案を含め、すべてのシェアハウス案件(被害者の救済)の処理に、もう逃げることはできません。


[参考]

スルガHPより

当社は、2018年6月28日に社外取締役・社外監査役を中心とした「企業文化・ガバナンス改革委員会」を設置し、シェアハウス関連融資等に係る顧客対応、取締役・執行役員等の人事・報酬、役職員のコンプライアンス関連事象への対応、ガバナンスおよび内部統制の整備・運用、第三者委員会の調査結果等を受けて実施する再発防止策の策定、顧客本位の姿勢に立ったビジネスモデルの構築等について、当社取締役会に対して、勧告・助言・提言等を行なうとともに、これらの実施状況について監視を行なっております。

 なお企業文化・ガバナンス改革委員会の構成は以下のとおり(色付けは、”スルガ不正融資事件”で、責任が免れないと考えられる委員)=多数決を取れば5対4で守旧派が多数を占めます。

スルガ側発表 経歴=紀藤調べ
委員長 社外取締役 木下 潮音 弁護士・2011年6月から社外監査役・2018年6月の株主総会で社外取締役に昇格
副委員長 社外取締役 安藤 佳則 2011年6月から社外取締役
委員 社外取締役 河原 茂晴 公認会計士・2018年6月から社外取締役
委員 社外取締役 長野 聡 弁護士・2018年6月から社外取締役
委員 社外監査役 島田 精一 2012年6月から社外監査役
委員 社外監査役 野下 えみ 弁護士・2018年6月から社外監査役
委員 社外監査役 行方 洋一 弁護士・2018年6月から 社外監査役
委員 代表取締役社長 有國 三知男 第三者委員会報告で「経営責任」が認定
委員 取締役 八木 健 第三者員会報告で「経営責任が認定」

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