フォト

カテゴリー

« 2008年2月 | トップページ | 2008年4月 »

2008.03.06

bell消費者被害と公務員の責任:「薬害エイズ最高裁平成20年3月3日決定(通称ひな祭り決定)」

以下は、中村雅人弁護士の受け売りですが、同意見なのでUPします。

「消費者行政機関を統合したりいじってみても、そこに携わる公務員が鈍感や怠慢では、消費者被害は防げません。公務員の鈍感・怠慢は、国家賠償だけでなく、刑事責任にまで及ぶことを明示した最高裁判決が出ました。「消費者庁」議論は、目下、持たすべき機能を中心に議論されています。次に組織形態が議論になります。
しかし、それで終わってはいけません。どういう人に担わせるのがいいか、担うべき人に求められる能力・資質とその選任(解任)方法まで十分検討しておかなければなりません。」

[参考]
薬害エイズ最高裁決定要旨(2008年3月5日 読売新聞)

薬害エイズ最高裁決定要旨

 薬害エイズ事件の最高裁決定の要旨は以下の通り。

 行政指導自体は任意の措置を促すもので、これを行うことが法的に義務づけられるとはいえない。また、薬害発生の防止は第一次的には製薬会社や医師の責任であり、国の監督権限は第二次的、後見的なものであって、これらの措置に関する不作為が公務員の服務上の責任や国の賠償責任を生じさせる場合があるとしても、これを超えて公務員個人の刑事責任を直ちに生じさせるものではない。

 しかし、当時、非加熱製剤にはエイズウイルス(HIV)に汚染されていたものが相当量含まれており、これを使用した場合、HIVに感染してエイズを発症する者が出現し、いったん発症すると有効な治療法がなく、多数の者が死に至る可能性が高いこと自体は予測されていたこと、医師や患者が同製剤がHIVに汚染されたものかどうかを見分けることも不可能だったこと、国が明確な方針を示さなければ引き続き安易な販売や使用が行われる恐れがあり、その取り扱いを製薬会社に委ねれば、その恐れが実現化する具体的な危険が存在していたことなどが認められる。

 このような状況の下では、薬事行政上、その防止に必要かつ十分な措置を採るべき具体的義務が生じたといえるだけでなく、刑事法上も、薬事行政を担当する者には、薬品による危害発生の防止の業務に従事する者としての注意義務が生じたというべきである。

 そして、防止措置の中には、必ずしも法律上の強制監督措置だけではなく、任意の措置を促すことで防止の目的を達成することが合理的に期待できるときは、これを行政指導というかどうかはともかく、そのような措置も含まれるというべきである。

 被告は、厚生省におけるエイズ対策に関して中心的な立場にあり、厚生大臣を補佐して薬品による危害防止という薬事行政を一体的に遂行すべき立場にあったのであるから、必要に応じて他の部局等と協議して所要の措置を採ることを促すことを含め、薬事行政上必要かつ十分な対応を図るべき義務があったことも明らかで、本件被害者の死亡を被告だけの責任に帰すべきとはいえないとしても、被告の責任は免れない。

続きを読む "bell消費者被害と公務員の責任:「薬害エイズ最高裁平成20年3月3日決定(通称ひな祭り決定)」" »

2008.03.03

lovely小学館漫画賞おめでとう。 2008年3月4日加筆

第53回小学館漫画賞授賞式で。クロサギの原案者夏原武さん、そして漫画家の黒丸さんと。

小学館漫画賞おめでとう。 小学館漫画賞おめでとう。

実は、僕は、長年、消費者被害に取り組んでいる関係で、以前から本格的「詐欺」ジャーナリストの夏原武さんと深い親交があります。別々の生い立ちと別々の人生を歩んできた二人で、見かけもだいぶ違いますが、「詐欺」をなくし、そして被害者が出ない社会にしたいという深い決意を持っています。

その夏原さん、そして黒丸さんの作品が、ここまで、大きく世に受け入れられたことに、日本と言う国に感謝し、そして、世に受け入れられるきっかけを生んでくれた小学館ヤングサンデー編集部の皆さん(特に編集者の田中さん)に感謝します。

詐欺の救済がどんなに大変かを肌身に感じているだけに、本当にうれしいです。

そしてクロサギが、日本でもっとも権威のある小学館漫画賞を受賞するにあたり、夏原武さん、そして黒丸さんお二人のたってのお願いとして、お祝いの言葉を、授賞式で配布された「第53回小学館漫画賞要領」という冊子に収めさせていただきました。

やはり餅は餅屋だ

『クロサギ』は、とてもキュートな黒丸さんの情報吸収力と原作者の夏原武さんの長年つちかわれたジャーナリストとしての知識の集積から生み出されたもので、心から祝辞を述べさせていただきます。

 弁護士になって、最初に強く感じたのは、世の中「悪いやつ」があまりに多いということです。しかも本当に悪いやつは、決して警察のお世話にならず、まさに寸止めの詐欺を働きながら、お金をもうけ続ける、そして被害者は浮かばれないという現実でした。ですから僕は、長年、被害予防のためには「この本を読みさえすれば、詐欺の手口がわかり、だまされにくくなる」というコンセプトの本を作りたいと思ってきました。でもあさはかですね。僕が考えてきた主人公は弁護士。詐欺師を追求する話でした。ところが詐欺師から見た世界で、同じコンセプトを追求するほうが、一般の人には、法律の難しい話を主人公にさせるよりも、よほどわかりやすい。「クロサギ」には、「やはり餅は餅屋だ」と痛感させられ、黒丸さんと夏原さんの力量に関心させられました。そんなわけで今は、詐欺被害防止のための推奨図書として「クロサギ」を布教することに専念しています。
 
 とはいえ「悪いやつ」を追い込む主人公「黒崎」の手口も詐欺です。「クロサギ」信者となった今も、弁護士としての良心からは、「クロサギ」の終わり方がとても気になるのです。

クロサギは、ドラマだけでなく、今週3月8日には、映画も公開されます。

クロサギは、詐欺の手口が、本当にリアルにわかる漫画ですので、推奨です。

2008.03.02

thunderすべての違法収益を被害者へ返そう!

長年、紀藤が主張してきたことが、動きはじめました。

今日の中日=東京新聞「悪質商法収益を没収、被害者救済 政府が方針」2008年3月2日 05時48分と報じています。

紀藤は、この問題で、2008年2月22日、自民党政務調査会第12回消費者問題調査会に呼ばれて、違法収益の取り扱いについて、意見を述べさせていただきましたが、まさにその内容が実現しようとしています。

しかしただまだまだ紆余曲折がありそうです。
今までこの分野は、被害者の観点からの見直しがまったくつけられていなかった領域で、しかも省庁の権益などが絡む問題ですから、最終案は骨抜きになるかもしれません。

ぜひ皆さん、すべての犯罪被害者のために、被害者応援してください!。

上記調査会において、紀藤が述べた意見の要旨は、その後、加筆して原稿にまとめましたので、正式に発表させていただきます。

続きを読む "thunderすべての違法収益を被害者へ返そう!" »

« 2008年2月 | トップページ | 2008年4月 »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のコメント

無料ブログはココログ