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2005.11.05

インターネット時代に生きること

静岡タリウム殺人未遂事件と名づけてよいんでしょうか?

東京新聞の記事にコメントを入れました。

リンク: 子どもが怖い 相次ぐ『親殺し』おののく親

子どもが怖い 相次ぐ『親殺し』おののく親
 
 母親(47)に劇物のタリウムを与え殺人未遂の疑いで逮捕された静岡県の高校1年の少女(16)は母親が入院した病院でも、飲食物に毒物を混入するなど執拗(しつよう)な犯行に及んでいたとされる。後を絶たない“親殺し”事件。今や親の方が子どもを「怖い」と思い悩むケースもあるという。手塩にかけた子どもにおののく親のココロとは?

 「どうしてあんなことを突然口にしたのか。いまだに信じられない」。都内に住む主婦(35)は最近、長男(6つ)が発した言葉が忘れられない。

 土曜日のピアノ教室でのことだった。先生の教える通りに指を使えなかったため、「こうでしょ」と指を持ったとたん「うるせー、殺してやる」。楽しい教室の雰囲気が瞬間凍った。

 教育関係者の間では、最近、子どもが親や教師に対し、対等どころか目下に命令するような口調を使うケースが増加傾向にあることが指摘されている。「恐怖」まで感じる親もいるという。

 静岡県の少女は八月中旬から十月下旬にかけネズミの駆除などに使われる劇物タリウムを母親に取らせ筋力低下や呼吸障害で意識不明に陥らせた。祖父母、両親、兄二人の七人家族。不気味なのは母親の容体を男性名でインターネット上のブログ(日記風サイト)で公開までしていたことだ。

 総務庁(現総務省)が二〇〇〇年に行った全国調査では、家庭で子育ての主力を担っている小中学生の母親の35・2%が「子どもをうまくしかれない」と回答し26・2%が「子育てに関して途方に暮れることがある」と答えている。

 ひきこもりの子などを対象に「カウンセリングルームひだまり」を運営している伊藤恵造さんは「今は、家庭内暴力と、キレる子が多い。今回のような事件が起きると、相談件数も増える」としたうえで、「今の子は親に向かって『このクソババア』なんて言わない。親に対して、みんな、いい子なんです。ところが、心の中を親に話さない。親も子の心が分かっていないんです。クソババアと言っている方が、健全なんですけどね」と説明する。

 しかし、そうした、いい子たちは、なにがしか、心の底に沈殿しているのだという。

 伊藤さんは「小さいころから、レールを敷いた結果、子どもに『この親に、ものを言ってもしょうがないな』と決意させてしまい、ひきこもりに、というケースもある」とした上で「親と口をきかなかったり、家庭内暴力は、子から親へのサイン。今のままの子どもを認めること。親の態度、表情が変われば、子どもも変わる」と言い切る。

 大阪府堺市立深井小学校教諭の樽谷賢二さんは、子どもたちが事件を起こす背景に、「インターネット」「親子関係」という二つのキーワードがあるとみる。

 インターネットは、今回の静岡県の事件だけでなく、以前、長崎県で少女が友人の首をカッターナイフで切り死なせた事件でも、被害少女とのネットを通じたやり取りが発生の背景にあるとされた。

 樽谷さんの経験でも、学校に来なくなった六年生の女の子の原因をたどると、インターネットで知り合った友達のところに居着いてしまったことがあった。

 樽谷さんは静岡県の事件なども念頭に置きつつ時代状況をこう分析する。

 「最近の親は“超過保護”と“超放任”タイプがいる。例えば、よその子との交友関係のトラブルを、何かといえば、学校に苦情申し立てする親が増えた一方、子どものことに無関心で、わが子が、ちゃんと学校に出席しているかどうかさえ知らず、『来てません』と連絡しても無関心な親もいる。二極分化している」

 子どもが親や祖父母を殺害する尊属殺人罪は、一九九五年の刑法改正で削除されたため、近年の“親殺し”について直接的な統計はない。だが、子どもが親を殺そうとした事件は、その後も各地で起きているし、最近は未成年や二十代が親を殺害した事件も目立つ。

 今年六月には、東京都板橋区の社員寮で管理人夫婦を殺害したとして、高校一年の長男(15)が逮捕された。長男は警視庁の調べに対し「父親がばかにしたので、殺してやろうと思った。お母さんも見ていてかわいそう。いつもハードな仕事をしていて『死にたい』と言っていたので、一緒に殺した」と供述したという。

 静岡の事件の女子高生はインターネット上の日記「ブログ」の中で「僕」を名乗って、衰弱する母親の様子をつづっていた。インターネット犯罪に詳しい紀藤正樹弁護士は「あの日記をあまり過剰に重視すべきではない。他人格として書くことは、文学的な素養があれば可能だ。他人格はインターネット社会では当たり前のことだ」と指摘する。

 その上で、インターネットが子どもに与える影響について、「インターネットは子どもも情報が伝わりやすい。しかも、殺された人の写真まで載るなど、濃密な情報がある。だからといって、一般に犯罪を誘発するというわけではない。ただ、もともとそういう関心を持った子どもに、ピンポイントで強い影響を与える可能性はある」と話す。
 新潟青陵大学の碓井真史教授(社会心理学)は未成年による「親殺し」が起きる家庭環境について、「劣悪な家庭環境ではなく、中流以上の家庭環境で起きることが多い」と指摘。その上で子どもを怖がる親の心理について、「自分自身の人生に自信がないから、子育てに自信を失っているのではないか。子どもに嫌われたらどうしようとびくびくしている」と解説する。

 さらにカウンセリングの経験から、「立派な家庭なのに、関係が微妙にずれている親子が多い。親に対して怒りではなく、何となく不満を持っている子も多い。親はもっと素直に子どもを怒ったり、抱きしめたりすればいいのに、なぜこんなに冷静なんだろうと思う。かつての日本人はもっと素朴に子どもに感情を出していた。そこに戻ればいい」と話す。

 神戸心療親子研究室を主宰する伊藤友宣氏は、子育ての基本として「人間は神様のようにもなれれば、悪魔のように悪いこともしかねない存在だと認識すべきだ」と強調。「子どもがマイナスイメージを持つのは、直感の働きだ。子どもが悪いことをした時に、理詰めで説教しても子どもは反発するだけだ。子どもが激しく反発すれば、怖くも感じるだろう。子どものマイナス部分に気づいた時には、それを深く共有、共感してあげることが大事だ」と訴える。

 東海女子大の長谷川博一教授(臨床心理)は、殺人事件を起こした子どもの共通項として、▽まじめ▽おとなしい▽勉強ができる-を挙げ、こう解説する。「親や教師の期待に応えようとして、自分の心の闇を見せないようにしている。そして、十数年ため込んだ怒りを思春期に一気に放出してしまう」

 では親は、子どもにどう接すればいいのか。

 「子どもに仮面を着けさせてはいけない。勉強ができて、誰から見てもいい子というのは、仮面を着けている。小さい子どもは悪いことをして当たり前だ。それでもわが子として認めてあげる。子どもらしく喜怒哀楽豊かに、好奇心のままにいろいろなことに手を出させればいい。その過程で失敗しても当たり前。小学一年生が自発的にドリルをやりたいと言い出したら、すでにいびつな成長だと疑った方がいい」

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コメント

タリウム事件の少女は、周囲から「優等生」として見られていたと言います。私は、彼女が優等生であることに、生きづらさを感じていたのではないかと思います。彼女はただ実験してみたかっただけ、という意見もありますが、果たして本当にそれだけでしょうか。私は彼女が「植物に生まれ変わりたい」とブログで書いていたことに、見逃してはならないものがあると思います。

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