早いもので2年が経って
この文章は私が弁護士になり1年がたった2005年の12月に所属する全友会(二弁を代表する政策集団(←http://www.zenyu.jp/index.htm))の編集・発行するニュースに寄稿したものです。
「早いもので1年が経って」
1 早いもので、平成16年10月に57期司法修習を終え、弁護士として活動を始めてから、瞬く間に1年が経ちました。
この1年は、想像以上に忙しく、午前0時前の電車に乗れれば早い方でしたが、現在所属するリンク総合法律事務所には、弁護修習で配属されていたこともあり、すんなり事務所の雰囲気にも慣れ、自由奔放に仕事に取り組ませていただいており、毎日が新しい発見の連続で、忙しさを忘れてしまうほどに充実した日々でした。
ただ、平成16年6月に結婚し、本年2月に長男が生まれ、家庭を持つ身としては、若干厳しい1年でした。
毎日帰りが遅く、家庭では肩身の狭い思いをしておりますが、仕事と家庭の両立をどのようにうまく図っていくことができるか、今後、全友会の諸先輩方にも御指南をお願いしたいと思います。
2 弁護士登録したてのころは、修習時代の不真面目さが祟ったのか、右も左も分からず、本当に回りの方々にご迷惑をかけてばかりの日々でした(今でも変わっていないと言われてしまいそうですが)。
最近はようやく、一応弁護士です、と言える程度にはなれたような気もしますが、ボスや兄弁と比べると、まだまだ到底足下にも及ばない状態であることは明らかで、これからますます頑張らなければいけないと痛感しています。
3 今年、第一に印象深かった事件の分野は、一人で事件処理することが多かった刑事事件です。
今年は、当番弁護では、事務所のボスに頼まれた正月1月1日の当番に始まり、11月の現時点で、7件当番弁護を行い、6件を受任しました。
受任した6件のうち5件は、示談成立その他の理由で、正式起訴されず、比較的早期に身柄が釈放されて解決しましたが、そのいずれの事件も、被疑者は、被疑事実について事実とは異なる旨を主張していましたが、身柄早期釈放を実現するために、自白事件とすることの問題点を説明した上で、本人の意向を受け、やむを得ず自白事件として処理しました。
検察官は、身柄拘束継続をネタにして自白を強要していることについて、人間として罪悪感がないのか、と怒りを感じることが多かった当番弁護でしたが、中には努力の甲斐あって起訴猶予処分となったものや(当番弁護ではありませんでしたが)、東京地裁で何とか勾留請求が却下になった事件などもあり、ちょっとした達成感を感じられた事件もありました。
その他にも、国選事件、私選事件など、比較的多くの刑事事件を担当しましたが、このわずか1年の間の経験だけでも、日本の刑事司法制度の問題点を怒りを持って感じることができ、今後も刑事事件に積極的に取り組んでいきたいと決意させられた1年でした。
3 また、当事務所は、宗教被害事件、消費者被害事件を中心とした個人事件が多いのですが、もともと、私は、身近の困っている人を助けることができる職業ということで、弁護士を目指しましたので、困っている方々と直接接しながら事件に取り組んでいけるという意味で、苦労もありますが、自分の価値観に従って、前向きに仕事に取り組めています。
4 最後に、全友会に所属させていただいた感想としては、非常にまじめな集まりであることに驚き、新鮮な爽やかさを感じました。
勉強会の後の二次会でも、素朴に熱く議論を交わしていらっしゃる先輩の方々の姿を拝見させていただき、私自身も身の引き締まる思いですし、今後も全友会の一員として、できるかぎり積極的に定例会その他の活動にも参加させていただきたいと思いますので、宜しく御指導御鞭撻のほど、お願いいたします。

